ふらんす*にちようざっかblog

美術とフランスにまつわる雑話。でも最近は子育てネタばかり。

無痛分娩で出産3

頻繁に重くなるべべの出口の痛みに耐えつつ21時の内診。
「あれ、さっきより断然開いてる!」と先生のびっくり声。子宮口が9cmまで開いたそうです。やったー!!
「でも膣口が開いてないなぁ」。えーo(T◇T o)
「でもここまで開いたし、分娩台に行こうか」。やっとですか!


わたしが陣痛室から分娩室へ移動する間に、先生から待っている両親・夫ママ・夫に説明しているもよう。要は分娩室には行くけど膣口が開いていないのでここからどのくらい時間がかかるか分からない、30分くらいかもしれないし2時間以上かかるかもしれない、と。この産院は立ち会い出産を受け入れていないので夫は廊下で待つこと決定(翌日仕事が休みで良かった〜)。3人の親たちはどうする?ってなって、うちの父の車で一旦わたしたちの自宅に帰り休憩をとり出産報告を待つ、報告時点での時間が夜中とか明け方なら日が昇るのを待って朝再び産院へ、という流れに。

麻酔で立てないので、助産師さんに抱えてもらいながら車椅子にのります。生まれて初めての車椅子。。。と考える余裕はちょっとある。分娩室に入るのを3人の親と夫に見送られながら中へ入ります。


午前中にメトロを入れられ麻酔のカテーテルを入れられたのとは別の台に乗せられる。足を引っかけるところもあって、なんかテレビで見たことあるな〜この台、とか思う。あーでも出口が激しく痛い。べべちゃん出たがってる。

取り出してくれる先生(本日の当直医。外来の先生)と助産師さん、ヘルパーさんが色々準備をしつつ世間話(子どもの習い事の発表会のこととか)をしている。慣れた作業なんだろうけどこっちは一生一度のことなのにー。そして麻酔科のY先生が少し遅れて登場。薔薇の香りのハンドクリームを塗っていたようで、先生が入ってきた時すっごくいい匂いだった〜。まぁすぐ血まみれになっちゃったんですけど。
「息む前に導尿しておきますね」と言われ、おそらく管を通して尿を取られる。そう言えば、すると聞いていた浣腸も剃毛も無かったな〜毛が薄くてお腹壊してたからかな〜とか思いながら、麻酔効いてるからよく分かんないまま、されるがまま。


で、いよいよ分娩。皆さんが「あら、さっきまで固かったのに膣口もずいぶん開いてきたじゃない。これなら行けるわよ!頑張って!」と口々に励まし始める。メイン産婦人科医のT先生も来て「夕方の状況からずいぶん進んだね〜えらいえらい」と。そう言われてもわたしが何かしたわけじゃないんだけどなー。

とはいえやっぱりなかなかべべさんの出口が確保出来ない。「右は開くのに左の恥骨が開かないわねぇ」と言いながら骨をぐいぐい外に引っ張られる。確かにわたしは左の方が間接が固いのだ。しかし痛みは無いけど、そんなしちゃってわたしの股関節大丈夫なんですか??と言いたくなったよ。
で、骨を広げられながら「お腹が張ってきたら息んでくださいねー」と言われ、張るのを待つ。。。間もなく割と頻繁に張るので、逆にこっちの息むのが間に合わない。はぁはぁ。そして肺活量のないわたし、すぐに息切れする。べべが出てくる所を見つめながら取っ手をつかみ必至にいきむ!!酸素不足になって目の前がちかちかする〜(゚∀゚屮)屮!!そうなるとべべに酸素が行かなくなるので「ほらっ!ゆっくり鼻で吸って口で吐いて!赤ちゃんが苦しがるわよ!」と頭の方にいる助産師さんに声をかけられる。こっちだって吸いたいけど息が続かないんだよ〜ぅ(」゚ロ゚)」


そんな呼吸との戦いを、体感時間では1時間くらい続けているうちに「あーもうダメ目の前がホワイトアウト寸前!」と諦めかけたころ、「頭見えてきたよ!もうちょっと!ぐっと押し出して!」と言われ再度気力を振り絞り踏ん張る。やる気にさせるタイミング巧いな〜。麻酔効いてたから再度踏ん張れたけど、これ自然分娩だったらどうだったんだろう?あの陣痛室で体験した腰の痛みを抱えながら息むって、わたしには無理だと思った。
踏ん張るんだけどやっぱり息を止めるのが続かなくて、わたしの中に戻ってしまうべべちゃん。先生が「吸引しないと無理だね、しましょう」と。そして脇からはT先生がわたしのお腹を押して、物理的にべべちゃんを外に出そうとする。押されるの、すげー痛い。


そしてある時、中のべべちゃんがすんごい動いた感覚があって「あ!今だ!」と思い、目の前真っ白になりながら最後の力を振り絞ってイキむ!!


出たー!!!!ヽ(*´□`)ノ゙━━━


吸引されながらだけど、自分の足の間から人間が!出てきた!!

髪の毛生えてるし血とか羊水とか色んな体液で濡れてるし、それに吸引されたせいなのか頭に2段目のアイスクリームみたいなもこっとした出っ張りがあるしで、正直「怖っ!!」って思いました。。。

で、わたしの見えない所でスタッフさんたちがべべちゃんの体液などをざっと拭い、そして多分頭をきゅっきゅっと整える。その間に産声も聞こえてきます。最初は弱々しく、でもだんだん空気を吸って大きく。。。そうだよね、初めて空気吸うんだもんねー、頑張れ我が子よ!と思いながら産声を聞く。
で、「はい、お疲れさま!赤ちゃん何とか出てきたよ!」と大判紙みたいなのに包まれた状態のべべちゃんを渡され初抱っこ。あ〜良かった、頭の形普通だ。

しばし抱っこしていると、「やっと出てきた〜」とか「この足でいつもわたしの脇腹を蹴っていたのね〜」とか、色々思ったら酸欠から解放されたのとは別の喜びの感情がわいてきて、思わず涙が出てきました。中の人、やっと外に出てきて会えたよー(●´∀`●)♡♡♡