ふらんす*にちようざっかblog

美術とフランスにまつわる雑話。でも最近は子育てネタばかり。

恋愛絡みのフランス語

電気屋さんですが、11時にRendez-vousのところ11時半に来ました。来ただけいいかと思ってしまう寛容な人間になりました。

さて、こんな風に「電気屋さんが修理に来るための約束」とかあるいは「教授との面談約束」、「友達とのお茶の約束」というときに使うRendez-vous(ランデ・ヴー)という言葉ですが、一昔前(わたしが子供のころ)の大人はこれを「恋人との逢引」という意味で使っていましたね。他に「カップル」という意味で使われていた「アベック」と言う言葉も、これまたフランス語です。avecは、英語のwithにあたる単語なので、別にカップルという意味はないのですが、なんで昔は意味転換されて使われていたのか、不思議です。一緒に居る→恋人同士/カップル、なんでしょうけど、強引過ぎないか。

この2つに限らず、日本で使われる(あるいは使われていた)フランス単語って、なんかこう恋愛絡み(しかもなんかちょっと、しっとり密やか)で解釈されがちだったと思います。わたしがフランス語を勉強し始めて、意味の違いで一番驚いたのは「アバンチュール」。多分たいていの日本人(特に30歳以上)の人は、「アバンチュール」と聞くと、男女の不倫だったりなんかこう、アンモラルな、見てはいけない大人の恋愛!キャァ!と連想すると思います。でも「アバンチュール」って単純に「冒険」という意味なので、その派生的な意味として「秘密の恋愛」っぽい意味がありますが、でもそれは第一義ではありません。
「アバンチュール」=「なにやら秘密の恋愛」と思っていたわたしは、なので、ベルギーの漫画「タンタン」の原作本のタイトルを見た時本当にびっくりしました。だって『Les Aventure de TinTin(タンタンのアバンチュール)』って!え、タンタンって少年じゃなかったっけ?!と。少年特派員の秘密の情事!?と。

Les Aventures De Tintin Au Pays DES Soviets


フランス語が色事に関連して浸透しがちなのは、やっぱりフランス=ロマンスの国というイメージから来ているのでしょうね。住んでみると、そんなにロマンティックな国ではないことが分かります。(第2回終了)