ふらんす*にちようざっかblog

美術とフランスにまつわる雑話。でも最近は子育てネタばかり。

ブルゴーニュ地方

論文からの一時逃避として、7月末にブルゴーニュ地方に一泊旅行をしてきました。ブルゴーニュ地方最大の都市はDijon(ディジョン)なのですが、今回はそこは通らず、田舎町5箇所を点々とする旅で、テーマは「ロマネスクとゴシック建築の旅+ポンポン」です。
わたしの一番の目的は、Saulieu(ソーリュー)という町にあるフランソワ・ポンポンの美術館、同行者はVezelay(ヴェズレー)の世界遺産で聴くバッハの『ヨハネ受難曲』のコンサートでした。車の免許を持っていない二人なので、電車で地味に行ってきましたよ。詳しい旅行記はこちらに掲載しているので、ここでは旅のアドヴァイス的な要点のみをご紹介します。


ParisのGare de Lyon駅を朝出発、約1時間後Sens(サンス)到着。
ここの見所はCathedrale St-Etienne(聖エティエンヌ大聖堂)。宝物館は結構な量があるので所要時間の目安は2時間半。教会宝物以外に絵画や遺跡などがあります。

Sensを出て次はAuxerre(オーセール)へ(Migenne乗り換えで約1時間)。
ここの見所は、先ほどと同じ名前のCathedrale St-Etienne。宝物館とCrypte(地下礼拝堂)が併設されています。ここのCrypteには11世紀と13世紀のフレスコ画があります。宝物館は一部屋のみで小さい。所要時間の目安は1時間半。
カテドラルの背後にあるSt-Germain修道院にはフランス最古のキリスト教美術(フレスコ画)があったらしいのですが、わたし達は時間が無く見逃してしまいました。

Auxerreを出て次はVezelay(ヴェズレー)に向かいます。この町は電車が通っていないのでSermizellesかその次の駅Avallonで乗り換えなくてはいけません。Avallonからはバスが日に数本出ているようなのですが、その詳しいタイムテーブルがAvallonのWebでは分からなかったのでわたし達はAvallonからタクシーに乗るつもりでした(Auxerreの駅員さんが「SermizellesよりはAvallonの方が大きい町だからタクシーも掴まえ易いんじゃない?」と言ったから)。でもSermizellesに着くころに電車の車掌さんが、「Sermizellesが一番Vezelayに近い駅で、AvallonもSermizellesもタクシーの無さは同じくらいだ」と言うので、近いほうのSermizellesで下りる事に。車掌さんがわざわざ駅で降りてタクシーを掴まえてくれたので、ぎりぎり21時半からのコンサートに間に合いました。車掌さんありがとう!
運良く誰かが呼んだタクシーに同乗させてもらえたわたし達ですが、安全派の方は、Vezalayにつく予定時間をタクシー会社に電話してSermizellesの駅に来てもらっておくのがいいと思います。Sermizelles〜Vezelay間は約10km、Avallon〜Vezelay間は約20kmだそうです。歩くにはちょっと遠いですからね。ツーリストガイドに掲載されているタクシー会社3社の番号を載せておきます。2社目のみ「英語話せます」とわざわざ明記してますが、多分みんなちょっとは出来ると思う。

Allo Taxi Vezelay→Tel/Fax:03.86.32.31.88、Mobile:06.85.77.89.36/06.84.67.38.56
Taxi sarl T.L.S.(英語可)→Tel:03.86.33.19.06、Mobile:06.71.27.06.50
Jim Taxi→Tel/Fax:03.86.33.30.04、Mobile:06.73.04.27.62

翌日、ホテルの人にタクシーを呼んで貰ってVezalayからAvallonへ。Avallonから電車に乗って、1時間15分後Saulieu(ソーリュー)到着。Musee Francois Pompon(フランソワ・ポンポン美術館)をまずは見学。でもポンポンの作品だけじゃなく公庫民芸資料もあって、ちょっと余計(苦笑)。狭いので見学の所要時間は約1時間。ポンポンだけなら30分でOKです。そのあとはお隣のSt-Andoche教会を見学。ここは柱頭装飾が、次の目的地オータンのものとよく似ているのでしっかり見ておきます。12時半に「昼休みでーす」と追い出されました。教会なのに昼休みなのか!

お昼ごはんの後、Saulieuから約1時間電車に乗ってAutun(オータン)へ。Cathedrale St-Lazare(聖ラザロ大聖堂)とそこの宝物が収められているMusee Rolin(ロラン美術館)を見学します。わたし達は時間が無かったのでざっとしか見学できなかったのですが、この2箇所の商用見学時間の目安は3時間です。1時間くらいしか無かったわたし達は、穴だらけの見学となってしまいました…残念!
そしてここからEtangとNeversの2箇所で乗り換えてパリへ帰ります。19時ごろオータンを出て、パリに着いたのは23時過ぎ。

駆け足のブルゴーニュ旅行でしたが、電車の遅れや乗り間違いなどもありつつ、どうにか目的の5箇所は周れたので及第点…かな?オータンでの見学が心残りですが。次は大都市Dijon(ディジョン)とBeaune(ボーヌ)に行こうと思います。ボーヌは行った人皆(フランス人も日本人も)褒める場所なので、期待できるのかな?と思いつつ、なんたってワイン所なので飲めないわたしに果たして楽しいのか?という不安も。とはいえボーヌの美術館には見たい絵があるので、絶対行きます。
フランスの田舎町を電車で回るのは、電車の接続時間が勝負!なので、事前にSNCF(フランス国鉄)サイトでタイムテーブルを念入りにチェックしておく事をお勧めします。