ふらんす*にちようざっかblog

美術とフランスにまつわる雑話。でも最近は子育てネタばかり。

パリ・オペラ座のすべて

現在Bunkamura le cinema にて上映中の《パリ・オペラ座のすべて(原題:La Danse Le Ballet de l'Opera de Paris》を、ようやく見てきました。なかなか機会がなかったんだけど、ちょうど直帰していい日にサービスデーが重なり「今だ!」ということで。

パリ・オペラ座のすべて(原題:La Danse Le Ballet de l'Opera de Paris》
監督:Frederick WISEMAN フレデリック・ワイズマン
2009年
フランス=アメリカ映画
160分
翻訳:古田由紀子
配給:ショウゲート
映画オフィシャルウェブ→映画 パリ・オペラ座のすべて


オペラ座バレエを舞台にした映画作品はいくつかありますが、今回のはエトワールたちだけではなく、衣装係や芸術監督などの仕事にも肉薄する内容。個人的には彼らが利用している食堂の様子が、学食を思い出させてなんとも言えず嬉しい気分になりました。大学の学食はあんまり美味しくなかったけど語学学校の学食は美味しかったな〜とか。


で、そんな思い出に浸れる点を抜きにしても、非常に面白くあっという間の160分でした。練習風景で撮った本番の場面をちゃんと見せてくれるのもいいです。また、練習風景がなかった《ベルナルダの家》の舞台映像があったのは本当に感激!!2008年に上演されていたプログラムですが、見たくてしょうがなかったんですよ〜。この時期パリに行けなくて本当に悔しかったの。そしてその映像が見られて嬉しい反面、やっぱり生で見たかったなーと思いました。ベルナルダ役がルグリだって、エンドロールで知りました。気付かなかった!


《ジェニュス》は知らない作品でしたがとっても見たくなりました。振付家のイギリス人マクレガーのリズムの取り方が、他のフランス人の先生達とは一際違ってて、それだけでももうフランスとイギリスのダンスにおける差を感じる。イギリスってやっぱりコンテンポラリーな国。
これを踊っているダンサー達は皆すごいのですが、贔屓目でわたしの大好きなマリ=アニエスが一番すごいと思う。でもやっぱり皆すごい。身体能力がハンパじゃない。見てると「これ早回しで撮ってるのか?」と思うくらい超越した身体の動きをする。


《パキータ》でマリ=アニエスがフェッテしてる時、見てる人たちが「すげぇ」と単純に感心している声が入っているのも面白かったです。
また、《くるみ割り人形》のとこでしか出なかったけど、これまたわたしの大好きなルリッシュがドロッセルマイヤーさんを演じています。軽く高く飛ぶ。絶対翼が生えてます、この人。


個人的な余談ながら、オペラ座内のショップで蜂蜜が売ってる理由を初め知りました。まさか本当にここで。。。!!!