ふらんす*にちようざっかblog

美術とフランスにまつわる雑話。でも最近は子育てネタばかり。

不思議惑星キン・ザ・ザ

KuH-gza-gza ! 邦題《不思議惑星キン・ザ・ザ
監督:ゲオルギー・ダネリヤ
旧ソヴィエト、1986年、135分  ☆☆☆

スケールが大きいのか小さいのか分かんない、とっても面白い映画でした。果たしてこれをSFと呼んでいいのか!?とすら思ってしまう変テコリンなSF映画です。
とあるホームレスが持っていた「瞬間移動装置」をポチッと押してしまったマシコフとゲデバンはキン・ザ・ザ星雲にあるプリュク星に移動してしまいます。マッチ1本がやたらと価値がある(宇宙船のエンジンが買えちゃうのだ!)この星で、「クー」と「キュー」という2語+ロシア語を操りながら、果たして2人は地球に帰れるのか?というお話。
ゴルバチョフペレストロイカを準備してた時にこんな映画を国費で作ってるようじゃ、そりゃソ連も無くなるわ、と突っ込み甲斐のある作品ですが、階級社会の描写とか、終わりの方で2人が降り立つアルファ星の独善的な描写とか、何気に色んな敵を内包しつつ作ってるのかなと思わせるところもまた興味深い点でした。あ、単純に絵的に笑える映画でもあります。鼻に鈴つけてるしさ。(28-09-2001)