ふらんす*にちようざっかblog

美術とフランスにまつわる雑話。でも最近は子育てネタばかり。

今年も終わり

31日です。大晦日です。こちらではノエルが終わると一年終了!な雰囲気が漂ってしまうようですが、やはり日本人なので、大晦日こそが一年の締めくくりだと思いたい。着物を着ないで新年を迎えるのは生まれて初めてのことで、なんだか妙に緊張する。洋服で年越し蕎麦?洋服で元旦の挨拶?どきどき。

出足かなり遅いけど、昨日から御節っぽいものを作る。重箱無いけど。食材も全然手に入らないけど。とりあえず最初に作るのは、大好きな黒豆。昨日お店で「黒豆を探してます」と店の人に伝えると、小豆のコーナーに連れて行かれたが(小豆はHaricot rougeだよ!赤だよ!)、無事その隣に黒豆発見。あとは酢の物を食べなくてはいけないので酢レンコン(飾り切りは早々に諦める)。なますは大根を買い忘れたので無かったことに。他には牛肉の八角巻きを作りたかったのに、中に入れる牛蒡が売っていない。人参だけで歯ざわりのかなりゆるいものになりそうだ。たんぱく質が足りないのでつくね煮も作ります。栗きんとんは、金団部分を作るサツマイモが、こちらでは甘くないので却下、色付けの梔子も売ってないし。一瞬考えた「サフランで代用」…なんか気持ち悪〜。後は何を作ろう。あぁ重箱が欲しい。


2005年はしんどい事がいくつかあって、その最大のものはなんと言っても“留学終了”だった。ここで帰るか、あるいは親の好意に甘えて留まるか、数日悩んだけど、でも自分の人生を考えて帰国を決めた。フランスは暮らしているのが本当に楽しい国で(財政的に安定していればの話だが)、できれば帰りたくなかった。でも今ここで帰らないとあたしの人生はどんどん後戻りできない方へと突き進んでしまう事も明らかで。しんどいなと思い始めてから帰国するよりは、今この楽しい気持ちのまま、後ろ髪を惹かれる気持ちのまま帰国するのもありかなと思えるようになって(そうすればまたこの国に来たいと思う原動力になるだろう)。あたしは勉強を趣味で続けてきたけど、霞を食っては生きていけない世界に生きているのだから、やはりここは帰って仕事を探さないといけない。勉強は一人でいつでも続けられるし、その気になれば一緒に勉強してくれる人もいる幸せにも恵まれている。今年はほぼ論文を書くことに費やされ、そして帰国の決断を迫られた秋はしんどい季節だったけど、それでもそれらを全て覆して「あー楽しかった!」と思える出来事が溢れるように思い出される。大好きな人たちや遠く離れてる友人たちに心から支えてもらった一年だった。あたしが大切にしたい人たち全てに、素敵な新年が訪れますように。あたし自身も、2006年をいい年にするべく努力します。さよなら、さよなら、2005年。