ふらんす*にちようざっかblog

美術とフランスにまつわる雑話。でも最近は子育てネタばかり。

プティパレ見学

昨年12月10日にリニューアルオープンしたプティパレに、帰国寸前の駆け込みで行ってきた。わたしが留学する前から工事に入っていたので、入るのは初めて。モーリス・ドゥニの天井装飾画があると聞いていたので、わくわくしながらの見学。隣のグランパレで数ヶ月前から大型企画展が2つ開催されていたのでそれとついでに行こうと思っていたのだが、どちらも行列だったので一日に2つはしごすることは不可能だった。しかしグランパレの展覧会が両方終わると、プティパレの行列も消失。あれ?なんで?並ばずに入れたのでラッキーだったけど。

      
館内は2階建て。地上階にはフランス絵画を中心とした大型絵画が展示され、地下階は中世イコン、小型絵画、陶磁器、家具など。プティ(小)とは言いつつも結構な広さで、小さくてもパレでっせ、と言い張っている。15時から行って閉館の18時まで見たのだけど、後半は流して見ないと間に合わない広さだった。館内に入場してすぐの広場正面、右にチケット窓口、左に案内所。チケット窓口で見学券を貰う。コレクションは無料なのを知っていたけど、企画展まで無料なんて素晴らしい。チケットもぎりを経て、左翼から見学開始。
まずは19世紀のガラス工芸からのスタート。アールヌーヴォー期のガラス器や七宝作品が日光に映えて美しい。そのまままっすぐ進むとミュージアムショップなのだけど、これは最後の楽しみにと、まずは見学。大絵画(目玉はクールベとペレス)の回廊を抜けて企画展*1、そしてドゥニの天井画を見つつ階下へ行き、小絵画と陶磁器をひたすら見る。地下階の個人的見所は、クールベ、モローとルドン、そしてなんとも不気味で愛嬌のある陶器をつくるカリエス。終わりの方ははギリシアの壷や陶片の展示になり、ルーヴル美術館状態になってきたので疲れた…(ので流した)。最後にミュージアムショップによってカタログを見る。…不満。図版が少ないし印刷も悪い。定期刊行の美術雑誌・臨時号がカタログの役割を果たしているのが現状のようだが、来年にはもっとちゃんとしたカタログが出てる…かな?期待。時間がなくなってしまって中庭を散歩できなかったのが残念だった。でもまた行く機会はあるだろうから、また次回ね、と思いつつ帰宅。

*1:ブレイク選択による「19世紀の女性像」展。コンスタンタン・ギースの水彩も展示されていて、予想以上に豊富な内容の展覧会だった。壁の絵やキャプションはブレイク本人によるもので、展示会場を華やかで軽やかにしている。