ふらんす*にちようざっかblog

美術とフランスにまつわる雑話。でも最近は子育てネタばかり。

ベンヤメンタ学院

Institute Benjamenta 邦題《ベンヤメンタ学院》
監督:ティモシー&スティーヴン・クエイ&マリー・スティーヴン Timothy & Stephen QUAY & Mary STEPHEN
イギリス、1995年、105分  ☆☆

不可思議で寂れた執事養成学校ベンヤメンタ学院に通うヤコブは、美しく正体不明な女教師、果てしなく長く続くと思われる廊下、繰り返され変化することのない教育内容、形而上学的なオブジェの中で、淡々としかし崩壊と開放の時を待ち続ける学院を通して、生の秘密を探求しようとする。
チェコ式(シュワンクマイエル式)パペットアニメーションの継承者クエイ兄弟の実写作品は、彼らの想像世界をシュールレアリスティックに表すものでした。崩壊寸前のギリギリのラインで保っている「なにか」を、同じくギリギリの感じで撮っています。白黒の映像美。「面白いか」と問われると微妙な作品…でも個人的には好きです。夜見るとちょっと眠くなってしまうかも。(----2000)