ふらんす*にちようざっかblog

美術とフランスにまつわる雑話。でも最近は子育てネタばかり。

美術

スイス・スピリッツ展

東急Bunkamuraで開催していた「スイス・スピリッツ 山に魅せられた画家たち」展(2006年3月4日〜4月9日)に会期終了ぎりぎりに駆け込み。次のポンペイ展の予告ばかりを見ていたので何もしていないんだろうと思っていたのに、渋谷でポスターを見かけ、それがセ…

Foujita展

東京国立近代美術館で開催中の「藤田嗣治」展(2006年3月28日〜5月21日)に行ってきた。コンパスを使わずに正円を描き「レオナルド・ダ・ヴィンチの再来」と言われたフジタ(だからフランス名がレオナール)ですが、えーとね、フジタの知名度を甘く見ていま…

TOUCH AND SEE展

土曜日に Yann Arthus-Bertrand のシリーズ写真La Terre vue du ciel (空から見た地球)を、リヨン出身の眼鏡デザイナー alain mikli が、お気に入りの素材であるセルロースアセテートで立体化させた展覧会に行って来ました。4月10日まで、青山スパイラルガ…

プティパレ見学

昨年12月10日にリニューアルオープンしたプティパレに、帰国寸前の駆け込みで行ってきた。わたしが留学する前から工事に入っていたので、入るのは初めて。モーリス・ドゥニの天井装飾画があると聞いていたので、わくわくしながらの見学。隣のグランパレで数…

ミュエク展評

23日の記事で取り上げたミュエク展@カルティエ財団美術館に行ってきた。フランスで最初の個展となる会場としては実に似つかわしくいい会場だったと思う。閉館に近い時間に行ったにも関わらず、高校生の集団見学や、仕事帰りらしい人々で溢れていて、今まで…

フィリップスコレクション展評

この『にちようざっか』でも昨年11月21日に取り上げた、リュクサンブール美術館で開催中のフィリップスコレクション展に行ってきた。混みそうだからと予約をしていったのだけど、全然並んでいなかった。ちぇ。とは言え中は混んでいたので、たまたま並ばずに…

Mueck展

昨日の記事でも登場したRon Mueckの展覧会が、昨年の11月からやっていたことを知りました。情報遅すぎ。ぎー。 Ron Mueck @Fondation Cartier pour l'art Contemporain 会期:2005年11月23日〜2006年2月19日(月曜閉館、12h-20h) 住所:261, boulevard Ras…

メランコリー展評

先月記事に取り上げ、1月16日をもって終了した、グラン・パレの「Melancolie : Genie et folie en Occident」展に行ってきた。フランス国立美術館連合(RMN)とベルリンの国立美術館(Staatliche Museen zu Berlin)の共同企画+パリのピカソ美術館協力によ…

DADA展評

サントル・ポンピドーで開催していたDADA展に、最終日にようやく行った。夕方から行ったんだけどものすごく混んでた。皆そんなにDADA好きか?そしてそれに負けじと展示作品の数も多い。多すぎる。メモを取る気も失せるほどの量。集められるからったって集め…

ダヴィッド展補足・《マラーの死》

1793年、カンヴァス・油彩、165×128,3cm、王立美術館、ブリュッセル(ベルギー) この作品は、元々国民公会のホールを飾るために制作され寄贈され、ジャコバン派のある種広告的役割を果たした。ダヴィッド自身かなり自信の作であったようで、後に作家がブリ…

ダヴィッド展評

ジャックマール=アンドレ美術館*1で開催中のJacques-Louis David展に行ってきました。展覧会のメインはブリュッセル王立美術館の《マラーの死》。ポスターにもなっていて、実物を見たのは初めてだったので、その小ささとマチエールの粗さにちょっと驚きまし…

ジロデ展評

ルーヴル美術館で9月22日より始まっていた(2006年1月2日まで)「Girodet 1787-1824」展に行ってきました。比較的マイナーな作家なので(研究してる人、ごめんなさい)、こんな大規模な回顧展があるとは思いませんでした。びっくり。生誕○周年でも没後○周年…

来月終了の展覧会〜地方編〜

▽行けないだろうけど、地方の展覧会で直に終わりそうで気になるもの Au delà du Maître, Girodet et l'atelier de David@ジロデ美術館(モンタルジ) 12月31日まで 9:00-12:00, 13h30-17:30(金曜日は-17:00)←でもかなりデータが古そうです。 ジロデについ…

来月終了の展覧会

ひとつの展覧会会期が長いので安心しきっているといつの間にか終わっている事の多い、自分のための備忘録。 Hors cadre : Photographies de Gérard Rondeau@グランパレ 1月9日まで この企画展は、特にこれといって興味はないんだけど、無料だし、展覧会準備…

モローデッサン展評

11月11日の日記で取り上げたギュスターヴ・モローのデッサン展「Quand Moreau signait Chassériau」に行ってきました。 国立美術学校(以下ボザール)内のデッサン保存・展示室Cabinet Jean Bonnatでの開催だったのですが、えーと、普通〜に秘書みたいな女性…

P.d.シャヴァンヌ展

ちょっと前からメトロのポスターで見かけてたんだけど、自分で行くかどうか微妙なところだったのでこちらで紹介しませんでした。が、会期が日本の大学の春休みにかかっているので、もしかしたらフランス美術史を勉強中の学生さんには有効情報になるのかな?…

プティ・パレ追記

今日郵便ポストにパリ市の広報が入っていて、それで知ったので追記。 特別訪問@プティ・パレ 係員の口頭説明つきでの訪問日があります。12月23日(金)14時半から。 要予約(電話:01.53.43.40.36)、費用は4,50ユーロ。 1900年のパリ万博の時に建てられた…

プティ・パレRe-Open

10月5日の日記でお伝えしたように、大改装工事で閉まっていたプティ・パレがついにリニューアルオープンします。以前書いた時点では12月末という曖昧発表だったのですが、今週10日にオープンが確定です。 杮落としはクエンティン・ブレイク*1監修による「Que…

サヴィニャック

以前サイトをやっていた時に、よく検索ワードで引っかかっていたのがこのRaymond Savignac(1907-2002)。やっぱり誰が見ても「おおっ」って思って気になる作家なんでしょうねv可愛いもん。 1999年だったでしょうか、渋谷Bunkamuraで開催されていた「ワイン…

川内倫子展2005

Exposition Rinko Kawauchi 「AILA The eyes, the ears, Cui Cui」 @Fondation Cartier 18/03/2005-05/06/2005 全部で3セクションに分かれた川内倫子の写真展。ヨーロッパにおける彼女の知名度は、是枝監督作《誰も知らない》のスティルで上がった気がしま…

ソフィ・カル展2004

Sophie CALLE, 「M'as-tu vue」 @Centre Pompidou, 19/11/2003 - 15/03/2004 展覧会タイトルは、「わたしを見た(?)」。疑問形の構文なんだけど?マークがないのは、デザイン上の理由なのか、あるいはわたしの知らないフランス語文法に則っていて疑問形じ…

中世写本・動物誌

国立図書館(フランソワ=ミッテランの方)で1月8日まで開催のLe Bestiaire mediéval展(中世動物誌展)が面白かったのでご紹介。以前行ったサルトル展のような巨大な構成ではないので所要時間は1時間〜1時間半といったところ。 専門外だけど中世の彩色写本…

フィリップスコレクション

美術史を専攻しているくせに、美術雑誌を買わない人間なのでさっき知りました。慌てて書きます。 最近グラン・パレが熱いので全然Sénatのチェックをしていなかったけど、そういえば何やってるんだろう?とオフィシャルサイトを覗いたら、なんと★☆パリでもフ…

モローデッサン展

先月からパリの国立美術学校で「Quand Moreau signait Chassériau*1(モローがシャセリオーと結びつく時)」という小規模展示が行われています。 初期作品Darius fuyant après la bataille d’Arbelles 《アルベラの戦いの後逃れて水を飲むダレイオス》(1852…

モローについて

日本でギュスターヴ・モロー展が開かれている。先日パリに来ていた友人がその展覧会に関わっていたので内容を聞いてみたら、「大観的な展覧会で、あまり深く突っ込んだ内容ではない」とのこと。モロー美術館からいなくなった作品から鑑みて、ファンタジック…

fiac!へ

ヴェネツィア・ビエンナーレを仕事で見に来た先輩がパリに寄ってくれたので、一緒にfiac!に行ってきた。 10月6日から始まっていたこのイベント(わたし達が行った10日が最終日)。モダン&コンテンポラリー・アートのギャラリー展示ということであまり興味が…

展覧会情報

秋の展覧会情報追加です。 Musée Jacquemard-André 「ダヴィッド」展 フランスにはいっぱいあるJaques-Louis David (1748-1825)の作品ですが、今回の展覧会は大部分が個人蔵の作品で構成されている模様。有名な、ブリュッセルのベルギー王立美術館所蔵《マラ…

もうすぐ始まる展覧会

ヴァカンスの夏が明け、室内芸術の秋になりましたよ!というわけで、この秋の(個人的)注目展覧会はこちら。 Cassandre 2005年9月20日〜2005年12月4日@旧国立図書館 Girodet (1767-1824) 2005年9月22日〜2006年1月2日@ルーヴル美術館 Klimt, Shiele, Mose…

アレシンスキー展

もう終わってしまいましたが、BnFでやっていたPierre Alechinsky(ピエール・アレシンスキー)の展覧会の備忘録。CoBrA(コブラ)の活動自体あまりメジャーではないと思っていたので、国立図書館でこんな展覧会があるのかーとびっくりしながら行く。というか…

ドワノーの写真落札

ちょっと古い話ですが、写真家Robert Doisneau(ロベール・ドワノー)の最も有名と言っていいかと思う写真《Baiser de l'Hotel de Ville(パリ市庁舎前のキス)》(右写真)のオリジナルプリントが、4月25日パリで行われたオークションで落札されました。そ…